intermission II

【頂いたメッセージへのお返事⇒⇒23.8以降:「続きを読む」から、それ以前:スマホのリーダー表示かドラッグ反転でお読みください】

バラエティー書き起こし風(牛影)

・架空(既視感あり)のトークバラエティーに牛影が出演
・身長捏造あり(未来想定のため)
・「W:」テロップ文字



※架空(既視感あり)のトークバラエティーに牛影が出演
※身長捏造あり(未来想定のため)
※W:テロップ文字


(着席後)
MC「改めてご紹介します。本日のゲスト、男子バレー全日本代表、
牛島若利選手と影山飛雄選手です、よろしくお願いします!」

牛島・影山「よろしくお願いします」

レギュラー「すげ~~」

レギュラー「すでに背中がデカい。二人とも」

MC「すみませんが、お二人ちょっと立ってみていただいてよろしいですか?」

牛島「はい」

レギュラー「うわ~~!」

レギュラー「でっか」

MC「ちなみに身長はおいくつくらい?」

牛島「私が193です」

MC「影山選手は?」

影山「(牛島を不満げに睨みながら)……185です」

レギュラー「すげぇ!」

レギュラー「スラーっとしててカッコええわ~」

レギュラー「影山選手もデカいけど、牛島さんがまた大きい」

レギュラー「そうね。一回り違う感じするね」

MC「すみません、影山選手今顔が拗ねてらっしゃるんですが」

レギュラー「拗ねてるの!?」

影山「いや……」

MC「もうちょっと身長欲しい?」

影山「欲しいです。あって困ることとかないんで」

レギュラー「あー、やっぱそういうもんなんだ」

レギュラー「そらそうよなあ」

MC「お二人ありがとうございます、座っていただいて。どうですか、牛島選手くらい欲しい?」

影山「そうっすね。俺はこの人の手に出すんで」

MC「なるほど、影山選手がセッター、牛島選手がスパイカーだから、影山選手が牛島さんのこの左手に」

レギュラー「トス上げるんや」

影山「そうです」

MC「セッターの身長が高いと違うものですか、牛島さん?」

牛島「一般論としては、そうですね。高いところから高いところが最短のトスアップになりますし、あとブロックも跳ぶので」

レギュラー「よう分からんのですけど、セッターで185って小さいんですか?」

レギュラー「こんなモデルさんみたいな。スーツもスッゴイ似合ってて。なあ?」

牛島「高くも低くもないと思います。日本ならどちらかというと高いくらいです」

レギュラー「へえー、みんな高いんや」

レギュラー「周りがなあ」

MC「牛島選手は、アタッカーとして、プレー中にその身長の差っていうのは感じたりされます?」

牛島「いえ。こちらがどうこうというより、彼が必要に応じて跳ぶというだけですね」

MC「あ、足りない分を。じゃあ、かなりキツいんじゃですか?」

影山「試合中は大体ジャンプトスなんで全然誤差です」

MC「え、影山選手ちょっと怒ってらっしゃいます?」

影山「怒ってないです」

牛島「影山は体力バカなので」

影山「体力バカはあんただろ」

レギュラー「喧嘩!?」

レギュラー「嘘でしょ?」

レギュラー「早っ!」

MC「あのー、実はですね。お二人に関してちょっと気になるタレコミがございまして」

レギュラー「えー、なに? なにー?」

MC「今回、事前にお二人のチームメイトなんかにもお話聞かせていただいたんですが、ゲスト牛島さんと影山さんって聞いて、『大丈夫ですか』という声が多々寄せられまして。大丈夫か、あいつら仲悪ぃぞと」

レギュラー「えー!?」

レギュラー「あんな息ぴったりで連係してるのに?」

レギュラー「ホントですよー」

レギュラー「スパイク決まったあとめっちゃ抱き合うてますやん」

影山「抱き合ってません」

MC「え!?」

牛島「抱き合ってはないと思います」

SE:(チャイム音)
W:※抱き合ってます/静止画インサート

レギュラー「ショックやわ~~!」

レギュラー「二人とも宮城出身じゃなかったですっけ?」

牛島「そうです」

影山「そうですね」

MC「皆さんご存じの、毎年1月にある春高バレー、あれの県予選でも戦ってらっしゃるんですよね」

牛島「お……僕が3年のときの決勝ですね」

MC「影山さんはそのとき……」

影山「1年です」

レギュラー「すげー! 運命的」

レギュラー「どっちが勝ったんですか?」

牛島「影山です」

影山「ウチが勝ちました」

レギュラー「へえー、そうなんや」

レギュラー「あ、じゃあそのときの遺恨が今も……」

牛島「いえ。もう4年も前の話なので」

レギュラー「4年! え、じゃあ、影山選手はおととしまで高校生だったってこと!?」

影山「えっと……そうです」

MC「すみません今おいくつでしたっけ?」

影山「俺今19です。まだ誕生日来てないんで……」

レギュラー「若ッ!!!」

レギュラー「すげぇ! 10代で今日本の正セッターってこと!? やばくない?」

レギュラー「牛島選手は……」

牛島「22です」

レギュラー「若い! 牛島選手もめちゃくちゃ若いよ!?」

レギュラー「こんな若くてカッコよくて……」

レギュラー「モテはるんやろなあ……」

MC「はい。その辺り、お二人のチームメイトの方にお話伺ってきました。VTRがありますのでどうぞ」

影山「えっ」

==
選手A「牛島と影山ですか。マジか」

選手B「大丈夫かあいつら。ちゃんと喋れてんのかなあ……」

[スタジオ]レギュラー「ホントに心配されてる!」

スタッフ「質問なんですが、普段の牛島選手と影山選手ってどんな感じですか?」

選手A「牛島はテレビのまんまだと思いますね。クソ真面目」

選手C「全く面白みがないですね」

[スタジオ]影山「誰?」

[スタジオ]牛島「松江さん、森……」

[スタジオ]MC「お二人の犯人探しが始まっております」

[スタジオ]影山「高田さん!」

[スタジオ]牛島「高田さんだな」

選手B「影山は美化されすぎじゃないです?」

選手C「そう? アイツこないだ寝癖のまま全国放送のテレビの取材受けてたよ」

選手A「美化あるよ。あいつイケメンイケメン言われ過ぎでしょ」

選手B「顔はイケメンじゃないですか?」

選手A「いや顔は可愛いけどさ。私生活全然イケメンじゃないからさ……」

選手C「バレーマシーンだもんね。アイツ例えば、彼女のプレゼント選ぶとか」

選手A「あームリムリムリ!!」

選手B「無理ですね!」

選手C「絶対無理だわー」

[スタジオ]レギュラー「言われてますよ影山さん」

[スタジオ]影山「でも多分無理です」

スタッフ「牛島選手と影山選手だと、どっちがモテますか?」

選手A「どっち?」

選手B「牛島じゃないですか」

選手C「え、牛島?」

選手B「キャリアの差が出てる気がします」

選手A「あー、それはあるな。つーか、二人ともそんなモテるタイプじゃないですからね」

[スタジオ]会場「えー!?」

選手C「そうそう。愛想ないからね。ファンに冷たい。若干牛島のほうが丁寧かな」

選手A「あいつ彼女いんの?」

選手B「いないです、いないです」

[スタジオ]レギュラー「牛島さん、ばらされてますよ!」

[スタジオ]牛島「本当なので大丈夫です」

[スタジオ]レギュラー「影山さんは?」

[スタジオ]影山「いないです」

選手A「あいつらってさ、でもアレあったじゃん」

選手C「シャワー室のヤツ?」

[スタジオ]影山「あっヤバい」

[スタジオ]レギュラー「え?」

[スタジオ]影山「ヤバいアレ言う」

[スタジオ]牛島「待っ……」

選手B「牛島、影山の尻ガン見事件。あれやばかったっすね」

スタッフ「何ですか、尻ガン見事件って」

選手A「牛島と影山と、あと誰いたっけ。お前いた?」

選手B「俺いました」

選手C「俺は後から駆けつけた組だった」

選手A「シャワー室で、5人くらい一緒にシャワー浴びてたんですよ。影山がこっちの壁、牛島がこっちの壁立ってて。で、ふっと横見たら、牛島がめちゃくちゃ影山のケツ見てるんですよ」

[スタジオ]牛島「これ止められないんですか? アレ殴ったら止まりますか?」

[スタジオ]MC「牛島選手、モニターは殴らないでください!」

選手A「すげぇ真剣だったんで、なんか茶化すに茶化せない感じで」

選手B「俺が『牛島どうしたの?』って聞いたら、『アイツどういう尻をしてるんだ』って」

選手C「マジか、それ知らなかった」

選手A「俺ら全員『は?』だよな」

選手B「意味分かんなくて」

スタッフ「どういうことですか?」

選手C「影山の尻がすげーキュってなってるんだよね」

選手A「そうそう。確かにあれはきれい。形が」

選手B「形と、肌質? そういうのが良かったんでしょうね」

選手A「何言ってんだコイツって思ってたら影山振り返っちゃって。クッソ気まずい空気にね」

選手B「そうそうそう」

選手A「影山はもちろん『何見てるんですか?』って感じなんだけど、牛島がやめりゃいいのにケツじーっと見てね」

選手B「吸い寄せられるように見てましたね。『なんだソレは……』つって」

選手A「緊迫の数十秒があって、誰だっけ、笑っちゃったやつがいて、そっからね、大騒ぎだったよね」

選手C「あれあとで聞いたけど、尻の、このカーブがあるじゃない」

選手B「はいはいはい」

選手C「この丸みに対して、ここに、こう、線が入ってるらしいの。それが……」

W:>>早送り

==V終了

MC「えー、その影山選手のお尻の写真がこちらです」

影山「え!?」

牛島「駄目です! 駄目でしょう」

MC「冗談でございます」

影山・牛島「……」

レギュラー「影山選手より、牛島選手のほうが先に……」

レギュラー「ほんとほんと」

レギュラー「どういうことなんですか。本当なんですか?」

MC「影山選手?」

影山「それは、その……ありましたけど……」

レギュラー「あー! 真っ赤になっちゃった」

レギュラー「かわいい!」

レギュラー「どういうこと!?」

牛島「これに関しては、正式に謝罪をしました」

影山「され……ました。」

MC「え? 見てた、ごめん、で手打ちになったんですか!?」

牛島・影山「そうですね」

レギュラー「影山選手それでいいの!?」

影山「牛島さんに、あんな真剣に謝られたの初めてだったんで……」

レギュラー「えーーー!」

MC「大丈夫か男子バレーは!?」

====


MC「えー、お尻事件の興奮冷めやらぬ中ですが次のコーナーいきます。『全日本のスパイクとトスを実際に体感してみよう』のコーナー!」

会場「イエーイ!」

MC「お客さんもね、一度お尻事件のことは忘れてくださいね」

レギュラー「いや言うから! 何べんも言うから思い出に残ってまうねん!」

レギュラー「忘れましょう一回」

MC「お二人にはユニフォームに着替えていただきました。牛島さん、影山さんこちらへどうぞ」

レギュラー「おー、かっけえ~!」

MC「これは今の全日本のユニフォームということで、牛島さんに赤のユニフォーム、影山さんに黒のユニフォームを着ていただいています」

レギュラー「もう1色ありますよね? 白だっけ」

牛島「そうですね。今はその3色です」

レギュラー「どれがいいとかあるんですか?」

牛島「相手の国とかぶらないように調整するので、われわれ選手は選びません」

影山「気分の話でしょ。これだと勝つ気がするとか」

MC「影山さん、そのとおりです」

牛島「そうか。特に好き嫌いはないです」

レギュラー「影山さんは?」

影山「高校が黒だったんで、黒のがいいです。白は白鳥沢っぽいし」

牛島「何が不満だ?」

W:※牛島選手は白鳥沢学園出身

MC「できれば仲よくお願いいたします! コーナーいきます! まず、牛島選手のスパイクを体感させていただきましょう! (中略)はい、移動しまして、こちらのスペースで牛島さんにサーブを打っていただきます」

レギュラー「めったにないよ、この番組でこっちのスタジオ使うの」

レギュラー「こわいこわい、ネットあるよ」

レギュラー「待ってヤな予感する。体感って何!?」

MC「えー、コートの対面に全員入ってください。牛島選手がスパイクを打ちます」

レギュラー「えーー!?」

レギュラー「嘘でしょ!?」

MC「牛島選手といえばね、今の日本代表では22歳ながらエースとして大活躍されていますよね。とにかく破壊力満点というイメージなんですが、どうですかね、スパイクで心がけていることというのは」

牛島「そうですね。基本的に威力を重視しています」

レギュラー「ほらーーーーーーーーーーー!」

レギュラー「俺らヤバいとこ来ちゃったよー!」

MC「へぇー、やっぱり威力ですか」

牛島「サーブでも、俺はあまりコントロールがいいほうではないので、コートに入れようとすると触られやすいんですが」

レギュラー「コントロールいいほうじゃないって聞こえたよ!? 大丈夫!?」

レギュラー「遠くてあんま聞こえてこーへん!」

牛島「少々触られてもはじいてしまえばいいので」

MC「なるほど、あの、撮影スタッフさんもちょっと気をつけてください!」

レギュラー「怖いよー!」

MC「影山さんのトスで牛島さんに打っていただくと。いかがですか牛島さんのスパイクは。受ける側というのは?」

影山「紅白戦とかで、ときどき。クッソ重いしクッソ痛いです」

レギュラー「やばいじゃん!!」

レギュラー「影山さん、『クッソ』に超力入ってる!」

レギュラー「こわいこわいこわい」

MC「そうかそうか、セッターも受けないといけないんですね。ちなみに影山選手をねらったりとかされる?」

牛島「セッターを狙うケースはもちろんありますが、影山だとさほど有効ではないですね」

影山「えっ」

MC「影山さんはレシーブが上手いということですか?」

牛島「上手いです」

(影山ワンショット)

MC「カメラさんが影山選手の照れ顔を画角に収めています! どうされました影山選手」

影山「いや……聞いたことねえしと思って」

MC「普段は褒めてくれない?」

影山「っすね」

レギュラー「すっげぇ照れてる!」

レギュラー「テレビの向こうきゃあきゃあ言ってるわ絶対」

MC「牛島選手、そうなんですか?」

牛島「言う機会もないので」

MC「そうですか。ぜひ普段から影山選手のお尻以外も褒めてあげてください!」

レギュラー「ちょっと!!」

レギュラー「掘り返したらダメだって!!」

牛島「褒めてはいません。ただちょっとその……」

レギュラー「手が! お尻の形に動いちゃってる!!」

影山「バカだろアンタ! 次ソレやったら殴りますマジで」

牛島「陳謝する」

MC「当番組、若年層も見ておりますのでその辺りにしていただいて、スパイクお願いいたします!」

影山「いきます」

(牛島、インナーでスパイク)

レギュラー「こえええええええええええ!!!」

レギュラー「すげぇ何今の何今の直角に落ちた!!」

レギュラー「俺絶対この辺に打ってくるんだと思った!」

レギュラー「超前、すげえジャンプ力!」

MC「ありがとうございます! ちなみに、今のは何%くらいのスパイクですか?」

牛島「4割くらいです」

レギュラー「まじかよーーーーー!!」

MC「よろしければもう1球、威力を上げて打っていただいても……?」

レギュラー「バカなの!?」

レギュラー「ちゃんと見てた!? よく言えるね!!」

牛島「……影山が受けるのなら」

影山「え!? 俺ですか」

MC「なるほど、じゃあそっち全員出てもらって、影山さんにサーブレシーブやってもらおうか? 影山選手、よろしいですか?」

影山「いいっすけど……はじくかもしんないんで。離れててください」

牛島「体の正面に打つ」

影山「なら拾います」

レギュラー「よく分かんないけどなんかかっけえ!」

レギュラー「今のヤバかったよ、4割であれでしょ?」

MC「では見せていただきましょう、牛島選手のサーブ、……何割でいきますか?」

牛島「影山なのでもちろん10割です」

レギュラー「影山選手ごめんね!?」

レギュラー「生きて帰って!」

影山「お願いします」

レギュラー「漢だなー!」

MC「では、お願いいたします」

(牛島ジャンプサーブ、影山正面でレシーブ、ボールは高く上がってセットアップポジションへ)

レギュラー「すげえええええええええ!!!」

レギュラー「拾えるもんなの!?」

MC「またきれいに上げて、きれいにセッターのところいきましたね」

影山「イヤ高かったです、すみません」

レギュラー「牛島選手、本気じゃないですか!」

牛島「これくらい影山は取れるので」

レギュラー「信じらんない」

レギュラー「手へいき? 大丈夫ですか?」

レギュラー「あ、そんな赤くなったりしてないんだ」

影山「ちょっとはアレですけど。これずっと受けてたらやばいですやっぱ」

レギュラー「そういうもんなんだねえ」

MC「ありがとうございました、牛島さんのサーブを体験してみようのコーナーでした!」

==

MC「続いて、若き司令塔・影山さんのトスを見せていただきます。影山選手といえば、もうとにかく正確無比だと皆さんね、おっしゃいますけども。この正確無比というのが、われわれ素人だとちょっと分かりにくいんですが、ねらったとおりの場所にトスを上げられるということでしょうか? 牛島さん」

牛島「そうですね。体勢を崩しながらでも、かなり細かく調整してくると皆言います」

レギュラー「待って待って?」

レギュラー「なんで伝聞なんですか」

MC「ちなみに、そのセットアップポジションと言われる場所に立って、どのくらいの細かさで上げ分けているものなんですか?」

牛島「コートは横が9メートルあって、これを1メートルずつに分けてこちらをスロット1、スロット2、向こうをABCと呼ぶんですが」

MC「じゃあ、1メートルごとに……」

牛島「いえ、もっとですね」

影山「全然、ボール半個くらいなら距離も高さも合わせます」

レギュラー「ボール半個!?」

レギュラー「10センチくらいじゃない?」

レギュラー「しかも動きながらでしょ?」

牛島「見ているかぎりだともっと細かいです」

レギュラー「そんなに?」

MC「えー、説明いたします。今から、床にいろんなものを並べます。ペットボトル、缶コーヒー、えー、スティックのり。目薬、小豆」

レギュラー「あずき!?」

MC「これをトスで狙っていただこうという、そういうコーナーでございます」

レギュラー「えっ、無理でしょ!?」

レギュラー「ペットボトルでも大概だって!」

レギュラー「ほんとに何のバミリもないよ!? 好きに並べていいの?」

MC「大丈夫です」

レギュラー「影山選手に聞いてるんだよ!」

MC「失礼しました、影山さん、大丈夫でしょうか」

影山「場所はどこでもいいです。あんま関係ないんで」

レギュラー「いいの? 置くよ!?」

レギュラー「ほんとにええの!?」

MC「置けよ! 早く!」

影山「これ球出しは? 牛島さん?」

牛島「俺が出しますか?」

MC「恐れ入ります、牛島選手お願いいたします。ちなみに牛島選手、成功する確率はどのくらいだと思われますか?」

牛島「どうですかね。普段、地面の高さに合わせているわけではないので、それは気にかかります」

MC「なるほど、スパイカーの手のひらの高さですもんね」

牛島「そうですね」

MC「影山選手、いかがですか」

影山「目薬までは多分いけるんですけど」

レギュラー「いけるんだ!?」

影山「小豆がちっさくて見えにくいんで、ちょっと……まあでも当てます」

レギュラー「まじかー!」

レギュラー「かっこいい!」

レギュラー「あのー、すみません」

MC「どうしました」

レギュラー「このタイミングで言うことやないと思うんですけど」

MC「そうですか、じゃああとにしてくださーい。それでは牛島選手」

レギュラー「ちょっと! 頼むって!」

レギュラー「しゃべらせたってや!」

MC「なんですか」

レギュラー「バレーのユニフォームって、パンツすごく短いじゃないですか」

MC「はい、あとでしっかり伺います」

レギュラー「いやいやいや! 違うんですよ! 牛島選手が影山選手のお尻めっちゃ見たはるんですよ!」

MC「それ今だわ! 何してるんですか牛島選手!!」

牛島「いえ、影山がアンダーを穿いていないのでびっくりして」

影山「ばっ」

レギュラー「ノーパン!?」

レギュラー「影山選手ノーパンなの!?」

MC「影山選手、どうなんですか?」

影山「アンダーは穿いてないですけどノー……、じゃないです。穿いてます」

MC「えーっと、アンダーというのはあのサッカー選手とかも穿いてるピチっとしたスパッツみたいなやつですね。普段試合のときなんかは穿いてらっしゃるけれども、今日は自前のパンツにユニフォームを着ていると」

影山「へいきじゃないですか、別に……スライディングとかしねえし」

牛島「すみませんが下から撮るのをやめていただけないでしょうか」

影山「恥ずかしいこと言わないでください!」

MC「牛島選手、正直その、イメージビデオのような撮り方はしてませんので、大丈夫ですよ!」

レギュラー「あ!」

MC「おい! カメラ、今なんで太ももから舐めた!」

牛島「やめてください」

MC「ちょっとエッチな感じで撮れてるじゃねーか! 牛島さんの懸念どおりでしたすみません!」

レギュラー「イヤ俺ネットで見たことありますよ。影山選手めちゃめちゃ人気あるんですよ。なんか多分、そういう目的で影山選手の写真を収集してる人らがいるんですよ。男か女か知りませんけど」

MC「すみません影山さん、アンダーを穿いてきていただいてもよろしいでしょうか?」

レギュラー「ほんっとすいません!」

影山「牛島さんマジ今日余計なこと言い過ぎでしょ……」

==


(座り席戻り)

MC「いやー、すごかった。ほんとに小豆に当てるとは……スタッフもね、苦し紛れだったらしいんですよ。
影山さんがペットボトルだと楽々いけるだろうっていう話で」

レギュラー「普通に考えたらペットボトルも大概無理ですけどね」

MC「適度な難易度のものが思いつかなくて、どのくらいだったら影山さんが『うーん』ってなるかね、考えてたんだよね」

レギュラー「あれ、どうやってるんですか? 目印とか作ってるんですか?」

影山「いや、感覚です。なんとなくこのくらいって。動いてる人に合わせるよりは簡単です」

レギュラー「へえー! もうよう分からへん世界や……」

MC「小豆、やる前に首傾げてらっしゃいましたけど」

影山「小さいし、変なとこ飛ばすとあぶねえなと思ったんで、止めて上から落とそうと思って」

MC「……はい?」

レギュラー「待って待って分からへん、どういうこと?」

影山「だからその、山なりのボールの落下点で狙うより、こう飛んで、まっすぐ落としたほうが、当たると思ったんです」

レギュラー「は!?」

レギュラー「まっすぐ落とす!? で、できるんですか?」

MC「牛島選手、これはどういうことでしょうか」

牛島「ボールに逆回転をかけると、こういう軌道になって、理論上はまあ落ちるんですが」

レギュラー「はあー、バスケのシュートみたいなことなんや!」

レギュラー「セッターってそんなんやるの!?」

牛島「やらないです」

影山「今ほとんどしないですけど、高校のときすげー必要に迫られてっつうか、トス止めねえといけなかったんで。スパイカー的には打ちづらいんで、やらないですけど今は」

レギュラー「日本の司令塔ヤバイよ……」

レギュラー「バックトスとかもするわけでしょ。どういうこと……こう? 手ェ変なことなりますよ」

影山「なりますけど、打ちたいって人がいたら上げます」

レギュラー「まじですか……」

レギュラー「すげぇ、打ってみたい!」

MC「牛島さんは打ってみたいなぁとか思わないんですか?」

影山「この人は言わないです」

牛島「打ちづらいだけなので。思いません」

MC「お二人の仲は大丈夫ですか?」

牛島「目的を一(いつ)にしているので、大丈夫です」

MC「なるほど、これは安心です! 影山さん、……影山さんどうされました?」

影山「(小声で牛島に)何時にしたんですか? どういうことですか?」

MC「えー、日本の頭脳は大丈夫でしょうか」

影山「それアンダーと関係ありますか?」

牛島「ない。アンダーは穿け」

MC「いやもう何の話をしてるんですか!?」

レギュラー「……グラチャン大丈夫かな?」

(おしまい)